男性型骨盤で早期破水になり羊水混濁…胎児は前方前頭位で廻旋異常。吸引分娩をした難産の体験談。

出産のトラブル、失敗した体験談

男性型骨盤で早期破水になり羊水混濁…胎児は前方前頭位で廻旋異常。吸引分娩をした難産の体験談。

現在28歳で、26歳の時に出産を経験しました。妊娠中は吐きづわりが1か月続き辛かったですが、それ以降はなんのトラブルもありませんでした。仕事もやめていたのでのんびり過ごすことができ充実した妊婦生活を送れていたと思います。

しかし、出産予定日間近、最後の妊婦健診に行ったとき、ショックな出来事が起こりました。内診の結果、本来なら徐々に柔らかくなっているはずの子宮口がぴったり閉じたままで、出産の兆候が全く見られないとのこと。そしてレントゲンをとり骨盤の様子を診てもらうことになりました。レントゲン結果で、担当医からショックな一言。「あー、君は男性型骨盤だね。下から産めるか微妙なところだな。これは難産になるよ」そこは無痛分娩は取り扱っていないので、普通分娩で産むつもりでした。まさか自分が難産体型とは思わなかったので、無痛分娩なんて全く考えてもいませんでした。そのため担当医の難産確定の診断はとてもショックでした。そして同時に、出産に対する不安がものすごく募っていったのです。

案の定、出産予定日を1週間すぎても、全く産まれる気配がありませんでした。そして予定日超過で入院することが決まりました。個室は満室だったため、大部屋に入院することになりましたが、私以外の入院患者はおらず、大部屋にたった一人でした。最初は気を遣わないから良かったと思いましたが、病院での時間は孤独との戦いでした。一人の時間が増えると、余計な考え事をすることが増えました。どうして産まれないんだろう、どうして友達はみんな安産なのに私だけ難産なのだろうなどと、マイナスな感情に押しつぶされそうになりました。

入院3日目、ようやくおしるしが出て、陣痛も始まりました。私はとても喜び、主人や親に連絡し、もうすぐ赤ちゃんに会えることを喜びました。まさか、この後の壮絶な出産が待ち構えていることも知らずに。時間が経つにつれ陣痛はどんどん強くなっていきました。しかし、痛みとは裏腹に子宮口はぴったり閉じたままなのです。もっと歩いた方がいいと助産師さんに言われ、陣痛に耐えながら病院内を歩き回りました。さらに陣痛はひどくなり、歩くこともできなくなりました。

ベッドで横になり、主人と母に見守られながら陣痛に耐えました。主人と母は痛がる私を見て言葉はかけてくれますが、背中をさすったりお尻を押してくれるわけでもありません。そしてその日は祝日で満月だったからなのか、看護士さん助産師さんも忙しそうで、痛がる私の様子を見に来てくれませんでした。私はもともと我慢強く、そして人に頼ることが苦手です。そう、私のこの性格が、出産においてマイナスに働いてしまったのです。主人や母に背中をさすってほしいということもできず、痛くても気を遣ってナースコールを押すことができませんでした。

陣痛がきて20時間ほどたった頃、ついに限界がきて、ナースコールを押してました。泣き叫びながら、助けてくれ、もういやだと、訳が分からないことを叫んでいたと思います。まだ子宮口が6センチほどしか開いていませんでしたが、そんな私の姿を見て分娩代に連れて行ってもらうことになりました。分娩代でしばらく痛みに耐えた後、いきみ解禁。陣痛は痛いままでしたがいきんでいいと言われてからは少し楽になりました。それでも子宮口の開きは悪く、早期破水、羊水混濁で赤ちゃんは苦しい状態になりました。結局子宮口は全開にならないまま吸引分娩で出産しました。

出産後、助産師さんに「難産だったね」とあっさり言われました。前方前頭位という、赤ちゃんの向きが正常でないことから廻旋異常があったことも、難産の要因でした。また、長い陣痛で精神的にも肉体的にも疲労しており、練習していた呼吸法をする余裕が全くなかったこともいけませんでした。難産体型なのは仕方ないですが、呼吸法をもっとしっかりできていればもう少し楽なお産になったのではないかと思います。