吸引分娩になり会陰切開しカップを入れられ…助産師の間違いで立ち会い出産になった体験談。

出産のトラブル、失敗した体験談

吸引分娩になり会陰切開しカップを入れられ…助産師の間違いで立ち会い出産になった体験談。

現在は3児の母をしていますが、一人目の子を妊娠出産した23歳の時のことです。老人ホームで介護士をしていた私は旦那と結婚し、すぐに子宝に恵まれました。体調も5カ月頃まで続いていたつわり以外は問題なかったので、出産ギリギリまで働いていました。仕事を辞め、あとは元気な赤ちゃんを生むだけでした。

私は始めての出産ということもあり、出産というものがどんな痛みなのかも、どう生むのかもイマイチ良く分かっていませんでした。友達から出産のエピソードなどを聞くと、「踏ん張りすぎてウ○チも一緒に出てしまった」とか「痛みでそばにいる旦那にイライラして怒鳴った」などという話でした。それを聞いてしまった私は、立ち会い出産など考えられませんでした。旦那にそんな姿を見せたくない!と思ったのが一番の理由です。まだ新婚でしたし、そんな姿を旦那に見られて、これから私のことを女として見てくれなくなったらどうしようと思ったのです。病院からもらってきた立ち会い出産の有無を書く用紙には、旦那に相談することもなく【立ち会い出産はしません】に丸をしました。

しかし、後日その用紙を見た旦那は「なんで?」と少し怒っている様子でした。私はちゃんと自分の思っていること、考えていること、友達から聞いたことなどを全て旦那に話ました。「それでも俺は立ち会いがしたい」と言っていて本当に困りました。しかし、私も初めての出産でどんなことになるのか分からなかったので、立ち会い出産は強く拒否しました。出産を目前に旦那も渋々、私の意見を受け入れてくれました。これで私も問題が解決し、安心して出産できると思いました。あとは陣痛がくる日を待つだけでした。

そして出産予定日から3日が過ぎた日の夜中、お腹が痛くなり陣痛の間隔も短くなってきたので、病院に電話をし旦那と一緒に病院へ向かいました。診察の結果、子宮口がまだ数センチしか開いておらず、まだ出産までには時間がかかるということで、陣痛室という部屋に移動しました。

陣痛室には旦那と一緒にいたので、痛みが来るたび腰を擦ってもらったり、お茶を飲ませてもらったりしました。陣痛はどんどん強くなり、病院にきてから5時間後にやっと分娩室に移動することになりました。旦那も付き添い、分娩室まで入ってきたのですが分娩台に私が上がると「がんばれ」と一声かけ、分娩室を出ていきました。

それから私は分娩台に上がったものの、赤ちゃんが下がって来ずなかなか出産が進みませんでした。病院側で吸引分娩の話が出ていたとき、一人の助産師さんが「旦那さんどこ行っちゃったの?」と探している様子でした。すると分娩室の外から旦那と助産師さんの声が聞こえてきたのです。
助産師「旦那さん早く入って」
旦那「入っていいんですか?」
助産師「奥さん頑張ってるからそばにいてあげて」
私は痛みが襲う中「えっ?」と思いました。立ち会い出産は希望していないのに「もう少しだから頑張れ」と旦那が手を握ってきたのです。

しかし出産はどんどん進み、旦那に構っている余裕などありませんでした。赤ちゃんが下がってこないことで先生が私のお腹を力いっぱいに押し、吸引分娩になったことで会陰切開しカップが押し込まれたりで、あまりの痛さに旦那が横にいる中で悲鳴をあげていました。

そして、そんな痛みも苦しみも忘れてしまうくらい可愛い我が子が生まれました。すると旦那を分娩室に入れた助産師さんが「ごめんなさい、立ち会い出産ではなかったですね~」と今さら気づいたのです。「違うって言ってくれれば良かったのに~」と言われたのですが「痛くて言える状況ではなかったですよね」と言いたい気分だったのですが、言うことは出来ませんでした。

旦那に見られたくないものを見られてしまったような気持ちはありますが、終わってみれば旦那がそばにいてくれて心強かったとも思いました。これから出産される方も、立ち会い出産はしたくない!と思っている方はしっかり夫婦で話し合い、出産する前にしっかり病院側に立ち会い出産はしません!と言うことを伝えておくことが大事だと思います。