30歳で妊娠し、切迫早産になりながらも無事に出産することができました。39週4日目にして、本陣痛を感じ始めたのですが、このとき既に間隔が10分を切っていました。これから徐々に10分間隔に落ち着いてくるものだと思って間隔を測っていましたが、3時間経っても間隔はまちまちで、我慢はできるものの、そろそろ怖くなってきて病院に電話して向かうと、子宮口3cmでした。その後、2時間くらいで子宮口7cmまで開き、分娩室へ移動しました。分娩室でも2時間くらい絶えて、子宮口全開になりました。陣痛自体は、痛いですが、我慢できないほどの痛みではなく、冷静に耐えられている自分がいました。
子宮口が全開になったので、分娩台へ上がり、いきみ開始となりました。4回ほどいきむと、助産師さんに人口破水してもらい、ここから一気にお産が進むと思っていました。しかし、10回いきんでも、赤ちゃんの頭が挟まっている痛さがあるものの、なかなか進まず、助産師さんに、「まだですか?」と聞いても、「まだだから、ゆっくり頑張ろう」と言われ、毎回全力でいきんでいた私としては、体力的に限界に近付いてきていて、まだまだなことに絶望しました。
しかも、先生が分娩室に入ってからは、いきむ度に、先生が子宮口を指でぐりぐりと刺激してきて、そのあまりの痛さにいきみながら雄叫びを上げていました。先生に、叫ぶと力が逃げるから叫ばないで、と言われますが、これは陣痛MAXの痛みを遥かに超える痛みで叫ばずにはいられませんでした。ですが、早く終わらせたくて、ぐりぐりを受けながらも4回ほどいきみましたが、なかなか頭から後ろが出てこず、私は先生のぐりぐりに恐怖を覚えてしまい、陣痛がついてこなくなってしまいました。さすがに、「陣痛がついてこなくなりました。助けてください。」と先生と助産師さんに訴えました。その後、1回いきましたが、先生が私の体力が落ちてしまっていることと、恐怖心から思うように陣痛がついてこないことから、吸引分娩に切り替えましょう、と決断してくれました。
妊娠している間は、吸引分娩は赤ちゃんの頭の形が変形する恐れがあるため、絶対嫌だったのですが、このときは、それどころではなく、先生の申し出がありがたかったです。分娩台に上がっていきみ始めてから、私もこのまま自然に経膣分娩するものだとばかり思っていましたが、急遽、吸引に変更となりました。麻酔を打ってもらって、はさみのような器具で会陰を切られましたが、その切開の多さに切られながら、まだ切るのかと冷静に驚きました。自然であれば一か所程度の切開で済むところを、吸引器具を入れ込むために、何か所も内外を切られました。
切開後、吸引器具を入れる際に、さっきまで受けていた子宮口ぐりぐりを超える激痛が走り、またもや雄叫びを上げました。後でネット検索で吸引分娩の図解を見て知ったのですが、器具を子宮の内側に入れ込み、赤ちゃんの頭に装着するので、先生の手も一緒に子宮へ突っ込まれていたということになります。その刺激で陣痛がきて、いきみました。このとき、先生と助産師さん1人が股の方で吸引し、もう1人の助産師さんがお腹の上に乗り、赤ちゃんを押し出してくれました。私のいきみが必要だったか分からないくらい一気に赤ちゃんが出てきてくれました。
ただ、出てきたときは、赤ちゃんどころではなく、会陰が裂けたのではないかというくらい痛くて、「痛い痛い」と若干パニックになっていました。パニックの中、先生にお腹を押されて胎盤と子宮内の悪露を出し切り、会陰を縫合してもらいました。この縫合のときも思いましたが、針を通す回数があまりにも多く、なかなか縫合が終わりませんでした。
出産後に、ちゃんと尿を出せるか確認するためにトイレに行くのですが、終わった後、恐る恐るトイレットペーパー越しに会陰を触ってみると、ぱんぱんに腫れ上がっていました。翌日の検診で、出産時と異なる先生に診ていただいたとき、先生の第一声が「ああ…かなり頑張りましたね。」でした。よほど切開されていたんだと思います。あまりにいきみすぎて、イボ痔にもなり、産後一か月が経つ今、ようやく縫合痕が治ってきましたが、まだたまに瘡蓋が下着にすれて痛むときがあります。
また、妊娠8か月の妊婦健診では、子宮頚管が20mmと短くなっていることから、急遽、絶対安静になってしまいました。全く自覚が無く、先生からトイレやお風呂以外は極力横になっているように言われたときは、事態の大事さに焦りました。確かに、お腹がよく張るようになってきたなと感じてはいましたが、それが張りすぎだったことに気が付かず、NSTで計測してみると、妊娠8か月時点での張りでは無かったようで、切迫早産と診断されました。このとき、まだ産休に入る前で仕事を続けていたのですが、翌日、上司にお願いして早めに産休に入らせてもらうことにしました。いくら妊婦でも運動しないといけないからといって、無理に長時間のウォーキングを続けるのは身体への負担が大きくなる場合もあるので、ある程度は身体を休ませることも大事です。
私が病院側に伝えていたバースプランでは、出産時の排便が嫌だったので、旦那の立ち合いは無しにしていたのですが、いざ、分娩台へ上がると、助産師さんにそのことが伝わっていなかったので、旦那は最後まで立ち会っていました。結局は排便のことなど、どうでもよかったですが、ちゃんとしたバースプランがある場合は、再度、助産師さんに伝えたほうが良いです。
あと、私が選んだ病院は、総合病院ですが、産科病棟だけは完全個室になっていて、出産翌日から母子同室が可能でした。退院するまでに、夜泣きなどに慣れておいて、お家に帰ってからも動じずに赤ちゃんのお世話ができるようになりました。また、完全個室なので、自分のペースで入院期間を過ごせるので、気疲れすることなくリラックスできたのがよかったです。是非、産院は個室のあるところをお勧めします。