入れないよう看護師に頼んでいたのに実母が陣痛室に乱入…高額だったが和通分娩で出産して良かった体験談。

出産のトラブル、失敗した体験談

入れないよう看護師に頼んでいたのに実母が陣痛室に乱入…高額だったが和通分娩で出産して良かった体験談。

私は現在30歳で、ちょうど9月に自分の誕生日が終わった直後の10月に出産したばかりの新米母親です。出産当時は41週の最後までずっと陣痛の兆候が無い状態でした。日に日に大きくなるお腹を抱えつつの生活は、手足のむくみと腰痛に悩まされ続けていました。しかし胎児もただ出てこないだけで至って健康でしたし、私自身も特に異常な数値も出ずただひたすら出産の日を待っているという待ち遠しさと恐怖が混じった臨月を過ごしていました。

そんなのんびりした胎児をお腹に宿していた私ですが、出産と陣痛への恐怖はすさまじかったです。更に産後の自分の身体の状態が悪くなってしまえば、その当時往復4時間通勤をこなしていた主人に迷惑をかけてしまうし、なによりも赤ちゃんのお世話がきちんとできないことになってしまうのではという心配もありました。

なので病院を選ぶ段階で硬膜外麻酔による和通分娩措置をとって頂ける病院を選び、実際に麻酔をかけての出産となりました。麻酔をかけての出産はまだ日本ではあまり浸透していない為、うまくいくかどうかどきどきしていました。しかし結果論としては、和通分娩にしてよかったと心から言えます。いくつか理由は有りますが、週数が正産期を過ぎようとするまで私の子宮に居座り続けた息子自身が3800g越えと大きく、おまけに彼に栄養を供給していた胎盤にいたっては700gも有った為、出産に伴う出血が1L以上になってしまったのです。しかも前駆陣痛が始まってから28時間、丸1日以上陣痛と戦っていた為に身体はぼろぼろ。そんな状態でしたので、和通分娩でなければ産後普通に歩くことすら出来なかったと思うばかりです。

出産するまではまさかこんなに過酷な出産体験になるとはつゆも思わず、のんきだったとすら思います。実際に前駆陣痛が41週4日でやっと来た時には、さすがにすんなり出てくるだろうと看護師さんと談笑するレベルだったのですから。

そんな過酷な出産の実体験の前に困ったのが、なんといっても積み重なっていく費用でした。私の場合は和通分娩で硬膜外麻酔を希望していたので、まずその麻酔代が10万円余計にかかってしまいました。おまけにこの麻酔をかけるにあたって本来ならば妊娠初期に一度すれば済む血液検査をやり直す必要が有ったり、麻酔をかけても問題ない体質であるかどうか調べるための心電図試験を受けなくてはなりませんでした。この費用はあくまで自分が希望した場合にのみ行われるものだったので、すぐに万単位で健診費用に上乗せされていきます。普通分娩ならこんなにかからないのになと家族にも少し言われましたが、よりよい産後のコンディションを得るためにはぐっとこらえるしかありませんでした。

そんな風に色々あった和通分娩での出産でしたが、麻酔が投入されるまでが永遠のように感じられるほどつらく、そして長かったように思います。特に私は前駆陣痛が初めて来てから出産するまでに丸一日以上の時間を病院の陣痛室で過ごすことになってしまい、本来であれば避けられたはずの騒がしい実母まで乱入してしまう事態になりました。

無痛分娩とは違い、あくまで出産の瞬間とその直前での痛みを緩和する和通分娩では、常に陣痛を回避して麻酔の恩恵に預かれるわけではありません。なので麻酔が投入されるまでについては、本陣痛で苦しむのは麻酔なしの方と同様だったので、出産する当事者である私の意志を尊重しない実母が乱入して騒ぎ立てる様子に怒り過ぎて疲れてしまいました。もちろんこの陣中の最中は主人が常に寄り添っていてくれたので、大きな男性の手でしっかり尾てい骨をさするなどのケアはしてくれていたのが一番ありがたかったのですが。

また看護師さんたちも、正直反応が様々でした。特に複雑な気分になったのが、ちょうど15時のおやつの時間のことです。陣痛の合間に炭酸のジュースを飲むのが精いっぱいの私に、「出産には体力が要るのだから何か食べなさい」という愛のムチとしてブラウニーを食べるようにすすめてきた助産師さんでした。とてもまともに座れないし、それどころか固形物をしっかり噛み潰して飲み込めない状態だったので、どうしようと思ったのが強く印象に残っています。

そんなわけで、出産する際に失敗したと思ったのは実母の陣痛室への入室を許可してしまったことでした。私の意志は完全に無視して主人の邪魔をしつつ騒ぎ立てる姿に、陣痛の痛みへの集中力が著しくそがれてしまったのです。そして結果的に麻酔をかけた途端に分娩台でお昼寝をしてしまった始末で、目覚めてから中々恥ずかしい思いをしました。また看護師さんによって対応がばらばらで、特にこの実母のケアについては事前に複数の方へ話していたにもかかわらず見張りがどなたもおられなかったのは困った出来事でした。

最後に出産をこれから控えた方におすすめしたいのは、やはり上記のような修羅場に立ち会うべき人間はきちんと選んでおくべきであり、それを守ってくれるタイプの病院を選ぶべきだと思います。

また病院で意外となくて困ったのが、赤ちゃんのおしりふきと乳頭保護器です。おしりふきに関しては、病院の方針で脱脂綿が出産ケアセットに含まれていましたが、息子は大きくおまけに排便も盛んでしたので、脱脂綿では役不足になってしまいました。そして乳頭保護器については、私の乳首が扁平で吸いづらい形でしたので、途中で原価購入することになってしまいました。なので有ると最初から母乳をじかに赤ちゃんの口へ運びやすくなりますので、持参するのをおすすめしたいです。