私が勤務している食品製造メーカーでは、意見がコロコロと変わり人に指示を出せないダメな営業マンがいます。現在、私は26歳であるためまだまだ社内でも若手ということで、どの仕事をするにも先輩や上司がサポート役としてプロジェクトに加わってもらえるなど、いろんな人から考え方や意見、提案方法なども勉強をさせていただいている身として仕事に励んでいました。
そんな中、社内でも仕事ができないことで有名な37歳の先輩社員が私の所属していた企画営業部に部署異動となりやってきました。年齢的なものだけで、いきなり部のトップとして君臨することになった仕事のできない上司は、早速同じ部署にいる準社員の女性から信頼関係を得られず四苦八苦している姿が目立つようになりました。実は、準社員の女性は、社内でも随一のパソコンスキルを持ち合わせており、普段から営業部のメンバーに「POPの作成依頼や販売実績の集計」など営業に直結するツールの作成には特段スキルを発揮するタイプであったため、自分にしかできない特技を発揮して社内から一目置かれている人物でした。
一方、仕事のできない上司は何か特別な能力やスキルを持っているということもなく、部署の中でただ一番長く在籍年数を積み重ねているというだけの特徴しなかない人材だったため、あっという間に仕事のできないところを準社員の女性に見抜かれてしまっていました。
最初は、まだお互いのことを直接知らないということで準社員の方も反抗的な態度をとるようなこともなく、一緒に仕事を進めていくと自ずと良いところが見えてくるのでは?という期待を持っていたのですが、一緒に仕事をしていく時間が長くなればなるほど何も生まれない現状におかしな空気が流れているのを部署にいながら感じめていました。その原因は、やはり仕事のできない上司でした。
上司は、部署長ということで何か私たちに仕事を降ったり、進捗状況を確かめたりする仕事の他にも部署の目標である営業成績が伸びる企画提案などが主な目的だったのですが、もともと発想力がないのか部署内でミーティングをしても自分から新しい意見を発することもなく、常に人に意見を求めてそれについて批判するばかりという人でした。次第に、部署内でも「批判ばかりするくせに自分の意見は何1つ言わないなんておかしいだろ?やる気ないにもほどがある」という意見が聞こえてくるようになりました。
当の本人はこういった声ば部署内でくすぶっているということすら気づいていない鈍感ぶりで、その姿にまた部署内のメンバーで陰口の対象となっていました。仕事のできない上司は、人間性としては悪いところは私から見ると特にはありませんでした。毎日奥様が作っていると思われる手作りのお弁当を食べている姿をよく目にしますし、休憩中や通勤電車の中ではスマホをいじることなく新聞や本を読んでいる姿を目にするなど怠けていたりサボっていたりするようなタイプには見えないだけに、なぜ仕事ではサボっているように見えたり、自分から意見を発信しないのか理解ができませんでした。
結局、何も生み出さない上司を次第に誰も頼ることもなくなり、上司抜きでプロジェクトを考えたり他部署のメンバーに企画段階のプロジェクトの反応を確認するようになるなど、独自で動く様子が目立つようになりよく言えば一人が考えて行動するようになりました。会社は仕事のできない上司をあえてトップに置くことで、部署メンバーの自立心を刺激させて成長を図っていたのかな?とよく言えばそう捉えることもできましたが、上司本人は何も気づいていない様子で、ただ何事もなく最低限の仕事と部署メンバーとの関わりの中で時間を過ごしているぶら下がり人間でした。
そのため、仕事のできない上司は1年ごとに他部署にたらい回しとなっており、在籍年数からくる譲歩により課長代理程度の役職でストップしており、これ以上の役職は周りからの反感を買うことも会社が理解しているため、これ以上の出世は本人が変わらない以上は期待できないのは明らかな状況でした。
今後、営業マンとして今回出会った仕事のできない上司のような姿には自分は決してならないようにという反面教師としてうまく解釈することで、イライラすることもなく自分のやるべく業務に集中し仕事のスキルアップにもつなげることができました。仕事はモチベーションがまずはないと始まらないものだと思うので、どんな理由でも目標を決めて決めた目標に向かって全力で取り組むことが今後も社会人として周りから尊敬されるために必要不可欠なことだと学びました。