50代の沖縄に住んでいる主婦です。当時は30代で化学品メーカーで派遣OLをしていました。化学品メーカーに長年勤務している男性営業マンで、私の上司です。男性営業マンは、有名な大学の理系の学部を卒業していて、学力は優秀なんだと思います。会社から電車で1時間くらいのところに家を建てて、家族で住んでいます。病気の奥様を気遣い、奥様の通院の日は有給休暇を取るような家族を大切にしている男性ということになっています。実態は全然違いました。
その男性は営業担当で上司でしたが、実は使えない営業マンだったのです。エピソードは数えきれないほどあります。遠方のお客様のところに打ち合わせに行ったところ、先日注文した商品のキャンセルを依頼されました。男性はすぐに受注作業など全ての事務を担当していた私に電話で指示をするべきでしたが、お客様からのキャンセル依頼と書いた紙を新幹線に乗って持ち帰って来たのです。当然、注文作業は進んでいて、通常処理ではキャンセルが出来ない状態でした。私が「倉庫担当者に電話で依頼してください」と言うと、「〇〇さん(私の名)が電話すればいいだろう!」と言っています。通常処理ではキャンセルできないから言いましたが、理解していませんでした。
お客様から依頼のあった見積書の提出をカバンにしまったまま、1か月以上忘れて「これ、○○さん(私の名)に渡したっけ?」私に渡したはずのものがどうして男性のカバンから出てくるのでしょうか。あり得ません。
字がものすごく汚い。自分で書いた書類の文字を自分で読むことが出来ないくらい字が汚いです。簡単な「会議の時間が3時から2時に変更になった」くらいの文章も解読不可能でした。
オフィスを2つにわけることになりました。PCに保存してある文書を移動するための説明がありました。「自分のPCに一旦保存し、移転先に行ってから新規のサーバーに移すこと。PCの容量があるので、書類は選ぶこと」と言われたのに、全ての書類をいっぺんに移そうとしてしまい、失敗してデータを消してしまいました。
つまりは自分が営業活動をして注文を取ってきたものが、どの様な処理をされて、どのように工場で生産され、出荷してお客様に届くのかという流れを全く把握しておらず、私のやっている仕事をまるで理解していませんでした。営業マンの部下も新しく配属になりましたが、きちんと仕事を教えることが出来ないので、仕事が出来ない人が増殖することになってしまいました。口調はていねいで語気を荒らげることもないので、課長は問題があることに気がついていませんでした。質問をしても適切な答えが返ってきませんので、自分で自衛するしかありませんでした。
これから営業マンに期待することは、自分の仕事を流れで把握して欲しいということです。自分は良くても他の部署に迷惑が自分掛かっていることもあります。自分の後の工程はお客様と同様にとらえ、後の工程に迷惑をかけることはお客様に迷惑をかけることと同様です。仕事は点ではなく、線、もしくは面でとらえることが必要です。大きな会社になるほど、仕事が細分化され、部分的にしか携われないことも多いです。そこをきちんと確認して仕事の全体像をつかむようにします。自然と他の人の仕事内容もつかむことができます。後に他の部署に異動になったり、部下が出来た時にも役立ちます。
上司が部下の仕事内容を把握していないために起こるトラブルがほとんどです。部下の仕事内容を把握していれば、残業が多い理由もわかります。残業が多くなくても福利厚生がしっかりしていても、上司が部下の仕事を把握していない企業はブラック企業と言って良いと思います。