年齢50歳、訪問販売業 愛知県。私は、訪問販売業務の営業会社の班長という立場で数人の部下を引き連れています。訪問販売といえばいいイメージは無いかと思いますが、決してだましてモノを売ったりしているわけではありません。お客さんも納得の上でないと契約は成り立たない、まともな会社です。一般家庭を回るという事で、営業のレベルでは全くのゼロからスタートの途方もないレベルの高い仕事なのです。大体、一般家庭にいる奥さんなどと、水周りや、ちょっとした日用品のセールスになるのですが、意外と簡単なんです。ものを売ると考えるより、お客さんと友達になってから売るというような、フランクな姿勢がこの業界の基本です。一つ商品が売れれば後は自分の信用だけなので、面白いように顧客はついていきます。
お客さんに自分の信用を売れば、自然と売り上げがついてくるのですが、ダメダメな営業マンは、どうしても無理やり商品を売ろうとして強引になります。相手が怒ります。不快感を覚え友達にはなってくれません。ダメな営業マンは絶対買ってくれないところでいつまでも粘ります。買ってくれる人はまず話を聞いてくれます。それすら判らない、空気が読めないのでいつまでも買ってくれない人を説き伏せようとします。その結果、会社に帰ったら苦情の電話です。ひつこい、怖い、悪徳商法という苦情です。出来る営業マンはお客さんに無理やり売りつけようとしません。お客さんの反応を見て無駄ならさっと次のお宅に訪問します。空気の読めないダメダメ営業マンはいつまでも売れないところで粘ってお客さんを怒らせます。相手の気持ちがわからないのです。
残念ながら、私の部下の半分以上は空気の読めないダメダメ営業マンです。自分を売れ、相手の気持ちを考えて空気読め!といってもいつまでも同じように物を売るだけにこだわってしまい結果がついてきません。ひどい営業マンになると水をかけられるまで粘るダメな営業マンもいます。世間話の一つも出来ないような頭の固い営業マンはセンスがありません。そういう営業マンは、給料が低い。儲からない、残業手当が少ないなどといって辞めていきます。その半面で、出来る営業マンは、午後三時ごろまでにはノルマをこなし、翌日の仕事に備えて帰るのです。
買う気のあるお客さんと、買う気の全くないお客さんでは話の聞き方や、雰囲気からしてある程度わかると思うのですが、ダメダメ営業マンは空気が読めず、喧嘩してしまいます。時間がもったいない、相手が嫌がるだけなのに、いつまでも要らない人に無理やり売りつけようとします。家庭に必要なものを売っているのですから、足を使って効率よく捌けばいいのですが、空気の読めない営業マンはそれがわかりません。そういう営業マンは大体素直でなく、人の話も聞きません。頑固なんです。強引で乱暴で親切心がないから売れないのです。普通で自然体で人と会話して、気が合えば信用してもらえて友達になって、長く付き合ってもらえるのに、ダメな営業マンはまともな会話すら出来ません。いつまでも相手が聞いていない商品の話を永遠としゃべっています。そのうち嫌われるか、へんな人、となって永遠とお客さんに好かれません。
営業は努力というよりもセンスです。相手の言葉をしっかりと受け止めて親切に対応してあげないと自分は売れません。自信がない顔、売ってやると言う自分の思いがむき出しで顔に出ているから相手も構えてしまうのです。何でそれにきずかないのだろうかという事を、営業は信用がなくても、嫌われても売れないという事を。ダメな営業マンはセンスがない、人の話を全く聞かない思いやりのない営業マンです。そのような営業マンによってわが社は一時はかなりの苦情を消費者センターに受けました。イメージダウンそのもので、現在は、面接から見直して、センスがあるなという人材しか採用しておりません。
これから営業を志す人は商品より自分を売る事を心がけるほうが結果は早くでると思っておいてください。いくら優れた商品でも、信用のない人、不親切な人より、親切な人からお客さんは買います。営業は、自分の信用を売るものです。